あどぶいらが、地面に落っこちてイタチに捕まった。あどぶいらは、命ばかりはお助けを……と懇 願した。しかしこのイタチは生まれてこの方ずうっと、鳥と戦ってきたと言うのだ。そこでコウ モリは、自分は鳥ではない……ネズミだと言い張った。それを聞いてイタチは、あどぶいらを逃が してやった。 それからまもなく、あどぶいらは、また、地面に落っこち、そしてまたしても、イタチに捕まっ てしまった。 あどぶいらは今度も……命ばかりはお助けを……と懇願した。しかし今度のイタチは、ネズミを 大変憎んでいると言う……。そこであどぶいらは、自分はネズミではなくあどぶいらだと言った。 こうして、あどぶいらは、二度までも窮地を脱した。